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医療トピックス
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定期検診があなたの未来を守る ― 生活習慣病は「早期発見」がすべて
2025年12月
生活習慣病はいまや、誰にとっても避けて通れない健康課題です。
しかし、多くの人は「まだ大丈夫」「症状がないから問題ない」と考えがち。
実はこれこそが落とし穴です。今回は、定期検診がなぜ重要なのか、どの検査を受けるべきなのかを、分かりやすく解説します。
●生活習慣病は“静かに進行する”病気
高血圧・糖尿病・脂質異常症・脂肪肝など、多くの生活習慣病は、 自覚症状がほとんどありません。痛みも苦しさもないため、気づいたときには数値が悪化していたり、すでに合併症のリスクが高くなっていたりします。症状が出てから医療機関を受診するのでは遅く、「自分は健康だと思っている期間」こそ検診が必要なのです。
●早期発見できれば、生活改善だけで戻せることが多い
生活習慣病は、早期の段階なら薬に頼らずとも改善が見込めます。
・食事の見直し
・適度な運動
・睡眠リズムの改善
・体重管理
こうした生活習慣を整えることで、血糖値・血圧・脂質の数値が改善する例は非常に多く、早く見つけるほど“元の健康”に戻しやすいのが特徴です。
逆に発見が遅れると、長期の薬物治療や重大な疾患のリスクが高まります。
●重篤な病気を未然に防ぐ“最強の予防策”
定期検診が重要な理由は、将来の重い病気を防ぐためでもあります。
代表的なものは、
・心筋梗塞
・脳梗塞、脳出血
・糖尿病による失明や腎不全(透析の必要性)
など、日常生活を大きく左右する疾患ばかり生活習慣病は、ある日突然これらの病気を引き起こすのではなく、長い年月をかけて血管や臓器を傷つけ続ける 病気です。
だからこそ、定期検診で数値の変化を早めに察知し、対策を取ることが極めて重要なのです。
●年に1回でいい。最低限受けたい検査
標準的な健康診断でチェックできる項目は、生活習慣病の早期発見に役立つものばかりです。
基本検査
・血圧
・身長・体重・BMI
・血液検査(血糖、HbA1c、コレステロール、腎機能、肝機能など)
・尿検査
・心電図
・胸部X線
必要に応じて追加したい検査
・腹部エコー(脂肪肝などの確認)
・がん検診(大腸・胃・乳・子宮など)
一年に一度、これらのチェックを行うだけで、健康に関する“現在地”を明確に把握できます。
●家族歴がある人は、よりこまめなチェックを
もし家族に高血圧・糖尿病・心臓病などの既往がある場合、遺伝的な要素が影響する可能性があります。その場合は、半年~1年ごとのフォロー検査がおすすめです。
●定期検診は「自分の未来への投資」
定期検診は、単に異常を見つけるだけではありません。これから先の人生を健康に過ごすための大切なメンテナンスです。
見つける・予防する・改善する——
これらを実現できる最も簡単で確実な方法が、定期検診なのです。
令和7年度の中野区民健診は2月末までです。まだ受けていない方はお近くの医療機関に急ぎましょう。




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