医療トピックス

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男性のHPVワクチン接種について

2023年8月

 ヒトパピローマウイルス(HPV)は、女性がかかる子宮頸がんの原因と知られており、HPVワクチンは主に女性が子宮頸がんを予防するために接種されています。現在、予防接種法により、小学校6年生から高校1年生までの女性に対して、定期接種として公費負担による無料での接種が可能です。
 一方、男性も子宮頸がんワクチンを接種することができます。男性がHPVワクチンを接種することで、男性自身の健康にもメリットがあります。例えば、男性はHPVに感染することで、咽頭がん、肛門がんや、性感染症である尖圭コンジローマなどを引き起こします。HPVワクチンは、これらの病気を予防する効果があります。また、男性がHPVワクチンを接種することで、女性の健康にもメリットがあります。男性は、HPVを性交渉等を通じて女性に感染させる可能性があるため、男性がHPVワクチンを接種することで、女性の子宮頸がんのリスクを減らすことができます。
 現在男性のHPVワクチンで使用できるのは4価ワクチンのみで、3回(初回、2か月後、6か月後)の接種を行います。接種部位は上腕の筋肉内です。副作用として、注射部位の痛み、赤み、腫れ(10%以上)、頭痛、注射部位のかゆみ。発熱(1~10%未満)が起こることがあります。まれに重篤な副作用が起こることもありますので、その際は接種医師と相談してください。
 世界各国では、50以上の国と地域で、HPVワクチン接種が導入されています。現在、日本では厚生労働省が男性に対するHPVワクチンの無料接種を検討しています。中野区では、男子に対するHPV任意予防接種費用助成が,全国に先駆けて令和5年8月1日から開始されます。対象は小学校6年生から高校1年生相当の男子です。男子HPVワクチン予防接種は任意予防接種であり、接種するかしないかは、接種対象者の希望と医師の判断によります。男性の性感染症を防止し、接種を希望する保護者の経済的負担を軽減するため、任意予防接種の費用助成が行われます。
 男性も女性もHPVワクチンを接種することは、自身の健康だけでなく、周囲の人々の健康にも貢献することができます。是非、HPV接種について、かかりつけ医などに相談してみてください。

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