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義肢装具の新たな展開 3Dプリント×人工知能

2023年2月

 ロシアによるウクライナ侵攻において、下肢切断の負傷者をテレビやネットで目にすることが少なくない。日本国内でも、事故や病気で切断する人が一定数いる。
 社会復帰には義足が必要である。従来は経験豊富な義肢装具士のオーダーメイド品しかなかった為、数週間の期間と数十万円の金額がネックであった。(日本国内では保険適応で廉価にできる場合あり)
 そこで、3Dプリント技術を活用した作製方法が最近注目されている。脚の切断箇所を手持ちタイプの3Dスキャナーでスキャンし、特別な3D CADで補正し、3Dプリンタで試作品を造形。試作品で使いやすさを確認し、結果をデータに反映。最終品を造形してユーザーに納品。
 価格は従来の約10分の1以下、納期も平均3日と圧倒的に短い。耐久性も従来のものと遜色ない。
 さらに、A I(人工知能)の導入も準備している。補正していないスキャンしただけの切断箇所のデータと、試着後の修正を反映した最終品のデータの差分をA Iに学習させる。最終的に義肢装具士による補正なしで義足が製造できる仕組みを目指す。
 国民の平均所得が低く、医療保険制度も整っていない新興国で、数十万円の義足ではあまりに高く普及しない。そこで、3Dプリント×AI 装具作製への期待が高まる。戦時下のウクライナへの有効な支援になるかもしれない。


3D技術を活用して製造コストを10分の1に抑えた義足を提供するInstalimb
<越智岳人、monoist.itmedia.co.jpより引用>

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