医療トピックス

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新型コロナ感染症の後遺症について

2022年12月

 新型コロナウイルス感染症(コロナ)は発生から3年近く経過しました。コロナ罹患後の症状についてはその原因やメカニズムについて不明な点が多く、疾患としての概念も固まっていませんが、10人に1~2人は診療を受けたくなるような症状が残るとされています。
 症状で一番多いのは疲労・倦怠感、そのほか息切れ、筋力低下、集中力低下、不眠、筋肉痛、咳、脱毛、頭痛、味覚・嗅覚障害などがあり、感染初期に症状が重いと呼吸器症状が残りやすく、感染初期症状が軽い場合には倦怠感が生じやすいとされています。軽い運動・ストレス後、数時間以内に急激に寝たきり状態になってしまうことがあります。ムリな運動はせず、だるくなるようなことはしないこと。無計画なリハビリはむしろ有害です。うつ病と症状が似ていますが、コロナ後遺症の場合はやりたいことがたくさんあるのにできない状態、うつ病ではそもそもやりたいことがない点で区別ができることもあります。
 中高年の女性にコロナ後遺症の現れることが多いのですが、身体的・精神的に脆弱な子どもにも見られます。不登校になった場合は、スクールカウンセラーに相談したり、部分登校、オンライン授業などを試み無理をしないことが大切。コロナ後遺症の場合には欠席扱いにならないそうです。
 検査をしても異常所見のない場合も多いのですが、倦怠感を訴えた人が実は鉄欠乏性貧血であったとか、呼吸の苦しさを訴えた人が気管支喘息であったなど、コロナ後遺症ではない場合もあるようです。
 治療法も確立されたものはありませんが、安静・休養のほかに、漢方薬による治療や、上咽頭擦過療法が有用な場合もあります。コロナ後遺症なのかどうかも含め、かかりつけ医にご相談ください。

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