医療トピックス

区民の皆様にその時期にマッチした情報をお知らせします。

トピックス一覧へ

歯周病と全身疾患の関係

2022年5月

 テレビのコマーシャルなどでよく耳にする歯周病は、国民の3人に2人はなっていると言われています。この病気のやっかいなところは、ほとんど自覚症状なしに病状が進み、気が付いた時には抜歯しなくてはいけないほどまでに悪くなっているケースがあることです。
 また以前は、歯周病は口の中だけの問題と考えられていましたが、近年では歯周病そのものが全身の健康に関わっていることが分かっています。歯周病の主な原因は歯に付着するプラーク(細菌のかたまり)です。このプラークを取り除かないと細菌が増えて歯周病は進行します。この細菌は毒素や炎症を引き起こす物質を生み出し、これらが歯茎の毛細血管の中に入り込んで全身の各器官へと広がり、さまざまな疾患へとつながってしまうのです。
 現在、歯周病に関係すると考えられている全身疾患には、動脈硬化などの血管系の疾患(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞)、糖尿病、低体重児出産、誤嚥性肺炎などがあげられます。
 以前から歯周病は糖尿病の合併症のひとつと言われてきましたが、最近では歯周病になると糖尿病が悪化するという逆の関係も明らかになってきており、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになりました。
 歯周病を招きやすい生活習慣は喫煙、ストレス、食習慣(よく噛まずに食べると唾液が十分に分泌されず細菌が繁殖しやすくなる、また甘いものや柔らかい食べ物は、歯に付きやすくプラークを増殖させやすくする)です。
 歯周病の予防、治療を行うことで全身のさまざまな病気のリスクを下げることが可能です。日々の歯磨きや口腔ケアを見直すとともに、歯科医に定期チェックをしてもらい全身の健康につなげましょう。

訪問看護ステーション職員募集

「まちの保健室」各種測定&健康相談

新規開業案内

医療情報提供&逆紹介MAP

会員専用ページ

ページトップへ