日本耳鼻咽喉科学会は、耳鼻咽喉科が耳・鼻・のど以外の頭頸部疾患の治療も行う外科系診療科であることを皆さんに知っていただくため、2021年5月に学会の名称を“日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会”に変更しました。
　では、頭頸部とはどの部位のことでしょう。「頭頸部」とは脳と目を除く首から上のすべての部分を指します。鼻の部分である鼻腔・副鼻腔、口の中の口腔・舌、のどの部分である上中下咽頭、声を出す部分である喉頭（声帯）、食道の入り口である頸部食道、唾液を作っている耳下腺・顎下腺・舌下腺、ホルモンを作っている甲状腺などです。
　頭頸部外科は主にこれらの部分にできたがんの診療を行います。頭頸部にがんができると食事がしにくい、声がかれる・出にくい、息がしにくいなど生命にかかわる症状が出てしまいます。これらの症状や首にしこりがある、腫れている、繰り返し鼻血が出る、口内炎がなかなか治らないなどの症状がありましたらお近くの耳鼻咽喉科を受診してください。必要があれば頭頸部外科へ紹介してくれます。

「一般社団法人　日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」ホームページから転載