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新型コロナウィルスにかかったら治療はどうするの?

2021年5月

新型コロナウィルスのニュースが日々流れています。皆さん、コロナの中でどう過ごしていくのか大変だと思います。
新型コロナウィルスにかかったかどうかは、PCR(ピーシーアール)検査などで診断します。
では、新型コロナウィルスと診断された場合、治療はどうするのでしょうか。
治療は、症状の重さによって決まります。症状の重さは重症度で表します。新型コロナウィルスは呼吸をして酸素を取り込む肺がどのくらい悪くなるかが重症度の基準になります。
発熱や咳などの症状はあっても息苦しさがない(軽い)場合を「軽症」と分類します。「軽症」では、解熱剤や咳止めなどを使うこともありますが、安静にして様子をみます。
息苦しさが強く、パルスオキシメータで測定する血液の中の酸素濃度が低下している場合を「中等症」と分類します。「中等症」では、肺を傷つけ酸素を取り込む力が低下してしまう肺炎を発症していることが多いので、入院をして酸素を鼻や口から補い、ウィルスに対する薬を使用します。「中等症」の中に入院しても症状が進んで悪くなる人がいるため、進行を抑えていく治療がとても大事です。
酸素を大量に使用しても生きていくのに必要な酸素濃度を保てないくらい悪い場合を「重症」と分類します。「重症」になると気道に直接、管を入れ人工呼吸器を使用して呼吸を機械でサポートしたり、もっと悪くなるとECMO(エクモ)という体外式膜型人工肺を使うこともあります。「重症」の方は命の危険もある状態ですが、一生懸命治療をすることで退院し自宅に帰って元の生活を送れる人もいるため、あきらめないで治療をします。人工呼吸器やECMOを使用する場合は自分で呼吸ができない状態で、命の危険もあるため集中治療室でたくさんの看護師や医師、技師の力が必要です。
ウィルスの勢いをおさえるためにステロイドという免疫を調整する薬や、レムデシビル(RNA合成酵素阻害薬)が治療薬として認められています。しかし、新型コロナウィルスの治療薬はまだまだ世界中で研究の途中なので、とにかく今はなるべく新型コロナウィルスにかからないような生活を続けていくことが大事です。

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