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この手のふるえは病気でしょうか

2016年6月

 寒いとき、恐ろしい思いをしたとき。多くの方は体や手足がふるえる経験をしたことがあるでしょう。しかし、字を書いたり、食事をしているときにもふるえが出てきた場合はどうでしょうか。

 自分で動かそうとしていないのに体が規則的にふるえることを「振戦(しんせん)」といいます。誰でも強い緊張やストレスを感じたり、重い物を持つと振戦が出現します。これは生理的振戦といって病気ではありません。原因がなくなれば自然とふるえはおさまります。この症状が自然な生理現象の域を超えた場合、例えば友人との食事でスープを飲もうとして手がふるえたり、話していて声がふるえたりするなど、わずかな緊張でも日常生活に支障が出るような症状が出た場合は本態性振戦といって区別します。本態性振戦は多くの場合加齢によって次第に顕著になってくることが多く、主に何かの動作をするときに現れます。

 同じく高齢になるに従い増加する疾患にはパーキンソン病がありますが、こちらは主に安静にしているとき片側の手がふるえたり、歩くときに足がふるえてすくんでしまう、といった違いがあります。

 若い方でも新聞を読むときに手を一定に保とうとすると手がふるえてしまうことがありますね。生理的振戦の場合もありますが、甲状腺機能亢進症でも起こります。
 先ほどのスープを飲む例で、口に届きそうになると酷くなる場合、小脳に病気が潜んでいる可能性があります。
 お酒を多く飲まれる方は肝臓を悪くしているかもしれませんし、胃薬を飲み始めてからふるえが出る場合、薬剤性かもしれません。

 実際には心配のいらないふるえが多いのですが、気になる場合には内服中の薬の見直しや血糖値、肝機能、甲状腺機能など調べる必要がありますし、検査に異常がなくても人前でふるえて恥ずかしい思いをされた方など適切な治療薬を上手に使うことで生活の質が上がることも期待できますので、まずはかかりつけ医に相談されることをおすすめ致します。

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