医療トピックス

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骨粗しょう症について・・・骨の日をご存知でしたか?

2000年10月

 日本整形外科学会では10月8日を骨の日として各種行事を行っています。かかりつけの先生のポスターをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
 骨粗しょう症は、痛みやマヒ、骨折など「寝たきり」となる大きな原因の一つです。
 いろいろな薬が普及してきましたし、開発中の新薬もあります。でも、骨の老化としての骨粗しょう症を元にもどす薬はありません。若返りの魔法はないようです。
 では、どうするのでしょう。

 人は生まれて、成長します。骨は長さと太さと質を高めながら成長し、骨のミネラル量(骨量)が最大となるのは成長期のあと、30才頃です。骨の貯金と呼ぶと判りやすいでしょう。
 この後は、毎年少しずつ骨量が減りつづけます。女性では、女性ホルモンの変化する更年期に急激な骨量の減少がみられ「女性ホルモン補充療法」も選択できる時代となっています。
 男性では比較的ゆっくりした減少にとどまります。

 骨量が減ることは避けられませんが、症状を予防することはできます。予防とは、30才までの間に積極的に骨の貯金をすること、そして貯金を減らさないことです。
 カルシウムを充分にとること、適度な運動を毎日つづけること、日光浴すること、などがその方法です。
 ここで注意することがあります。
 カルシウムは乳酸カルシウム(乳製品)の形で摂ると吸収がよく、カキ殻などのカルシウムは吸収に難点があります。食品添加物などのリン酸塩はカルシウムの邪魔をします。
 適度な運動とはなんでしょう。
 成長期には特定のスポーツに片寄ると無理が生じやすく、1種目は何時間までと制限する国もあるそうです。また休日にまとめて1週間分の運動をするのは不自然です。
 運動とはスポーツに限りません。散歩や体操も結構ですし、良い姿勢で深呼吸したり、全身に力を入れるだけでも効果があります。
 寝たきりの方でも自分で力を入れることは悪化の予防になります。また運動はバランスの訓練となり、筋力を維持増強して転倒を予防します。一定量の運動を毎日おこなうことが大事です。
 日光浴は現代の紫外線の強さから程々に。真っ黒に焼くことは皮膚をいためる害のほうが大きくなります。
 外出できない方はガラス越しの日向ぼっこでも充分です。暗い部屋から明るい場所に移ることは体の昼夜のリズムを調節し、脳に刺激を与え、ボケの予防にもなるそうです。

 最後の一歩まで自分の足で動けることを目標に、あなたを一生支えつづける骨のこともお忘れなく。

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